日韓市民フォーラムに参加して http://yamaguchi.seikatsusha.net
活動報告バックナンバー
2005 年 8 月 26 日
日韓市民フォーラムに参加して
ソウル市で開催された第3回日韓市民フォーラム(8月19日〜22日)に参加した。
日韓の市民社会で活動している人々が、北東アジアの平和構築を目指し、そのための課題解決を考えるフォーラム。日本から50人の参加があり、特に今回、中国の市民社会に関する専門家2人が参加したことは、意味深いものとなった。

全体講演は、韓国からは、平和において対立する開かれた民主主義と閉ざされた民族主義を原則的課題とし、歴史教科書、靖国参拝、竹島(独島)の領土問題が日韓の懸案問題として示された。日本からは、日本の憲法改正は東アジアの共通問題として、情報を共有しアジア市民の声を反映させ、市民立憲による憲法をアジアの資産としよう、との提案があった。中国からは、NGO,NPO、法定機関組織(合計約220万社)の現状と特徴が語られ、国は、2〜3割の支援をしているが不十分な法環境整備とネットワークが課題と報告された。

また、4つの分科会(市民教育・地域における市民政府づくり・個人の自立と平等・グローバリーゼーションと市民社会)では、関連団体の報告を聞き参加者の討論が行われた。

私は、分科会1「市民教育」に参加。豊かな市民教育なしによい教育はできないとして、国際理解のための教育、環境教育、平和教育などの取り組みが報告された。一番時間をかけ議論されたのが、歴史教科書の問題である。東アジアにとって、日本の有事法制定や憲法改正の動きは脅威であり、さらに教科書における歴史史実の歪曲は戦後民主主義の後退と指摘があった。また、5月に完成した日中韓3国共同編集「未来をひらく歴史」−東アジア3国の近代史―の完成に至るプロセスと、この夏の教科書採択の状況などが報告された。参加者から、教科書選定に向けた市民運動の取り組み報告とともに、今後も市民自治を育てる必要性など意見交換があった。最後に、日本の侵略戦争と植民地支配の歴史に対する歪曲に反対し、歴史の事実を知り、東アジアの人々と共通の歴史認識を持つことと、公的教育、代替教育において、北東アジア市民社会における参加の文化の発展のために努力することが確認された。

今回、「差異を小さく、類似を大きく」がテーマとして掲げられたが、違いを認めう合うことの難しさを、どう克服していくのかが、人類にとっての永久課題であることを新たに実感した。


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