2006 年
1 月
19 日
2006年度予算原案の発表
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18日に発表された06年度の予算原案は、第二次財政再建推進プランの最終年度の予算として、「財政構造改革の足取りを確かなものとし、東京の更なる発展をめざすもの」とされている。 一般会計の予算規模は、都税収入の伸びを受けて、前年度比5.4%増の6兆1720億円と、5年ぶりに6兆円を超えた。05年度に続き臨時的な財源対策を行うことなく当初予算を編成し、いわゆる「隠れ借金」(他会計からの借り入れ)の圧縮や減債基金残高の確保に努め、06年度末にはようやく基金残高が「隠れ借金」を上回る見込みとなった。 しかし、三位一体改革や税制改革等に伴う都政への影響、さらに今回は見送られた法人住民税の分割基準の見直しや地方特例交付金の廃止など先行きは不透明。その上、法人2税が多くを占める都税収入は、回復・悪化を繰り返す企業収益の影響を受けやすく、極めて不安定な形で増減を繰り返しており、財政構造改革の流れを一層確かなものにしていく必要がある。 緊急安全対策費として、急浮上した耐震強度偽装やアスベスト、鳥インフルエンザの3分野への迅速な対策が盛り込まれた。 オリンピック開催に向けた基金創設は、競技場や周辺道路などのインフラ整備に活用するとし、来年度の積立額は1000億円。招致に向けて東京の存在感を示すのが狙いというが、「東京ひとり勝ち」論に拍車をかけることにならないか。また、1964年の東京オリンピックでは、58年から開催時までに新幹線や地下鉄、下水道の基盤整備に1兆円の資金が投入された。現在の東京は、当事よりも基盤整備は進んでいるといっても、物価の変動も大きく莫大な財政需要が予想されるため慎重な議論が必要だ。 昨年、12月に人口減少社会が現実のものとなったが、以前から指摘されてきた問題に慌てふためくのは、そこに向けてのきめ細やかな対策がなされなかった無策の表れだ。政府が打ち出した少子化対策も抜本的な解決策とは言えず、都民の多くが年金や医療改革制度、所得格差の拡大など将来への不安を増大させている。今こそ、東京の将来を展望し、経済・雇用・環境・福祉・教育など安定した地域社会のしくみを再構築すべきであり、早急に長期的な展望の下にビジョンを打ち出し、「持続可能な都市づくり」につながる具体策に取り組まなければならない。今回の予算原案の中で目新しいのがオリンピックだけというのは、施策のバランスを欠くものといわざるを得ず、未来ある予算となるかどうか十分に精査し、復活要望や予算審議を通して見極めたい。
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