2008 年
7 月
7 日
子どもの権利と健全育成とのせめぎ合い
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7月4日、久しぶりに「子どもの権利条例東京市民フォーラム」の定例会に出席。 36回を迎えたこの日は「国連子どもの権利委員会勧告と政府報告から考察する自治体の子ども施策」<第3回日本政府報告の分析と今後の課題>と題し、まずは、荒牧重人さん(山梨学院大学教授)から子どもの権利条約定期報告制度について説明された。
この制度は、締約国会議で選出された専門家からなる独立した専門委員会により5年に1度実施される検証システム。子どもの権利条約締約国は報告書を提出(義務づけ)し、委員会での審査による総括所見(勧告)に基づき、国内で施策を実施して、次回の報告というサイクルで行われる。子どもの権利関連のNGOをパートナーとして位置づけ、NGOからの報告書も含め審査される。国は不利な報告は出さないのでこのNGOの報告は尊重されているようだ。この仕組みがうまく機能すれば、子どもの人権施策をすすめる上で大きな力を発揮することにある。
2006年5月21日が3回目の報告書提出期限であったが、日本は2年遅れの今年4月に提出した。当日、約50ページにわたる日本政府報告書が配布され、荒牧氏からポイントの解説を受けた。前回の勧告については、無視はしていないが誠実に対応していないというのが荒牧氏の意見であった。
日本が実施してきた施策には、青少年育成施策大綱、教育再生会議、少子化社会対策大綱、教育基本法・少年法改正等々、子どもの権利とかけ離れた施策が並んでいる。地方自治体の取組みへの言及が少ないなど実態を報告していないと、これも荒牧氏の意見。(私はまだ全文が読み切れていません。ごめんなさい)
子どもの権利東京市民フォーラムが設立して、いち早く子どもの権利条例制定を目指した日野市にようやく制定された「日野市子ども条例」の報告があった。 公募による大人会議、子ども会議、パブリックコメントなど市民参加で進められてきた条例づくりだったが、結果として条例名に子どもの権利は削られる、前文に日野市青少年健全育成基本法の趣旨を活かしつつが加筆されるなど、健全育成がてんこ盛りの条例になったとの辛い報告。
がっかりムードの漂う参加者に、コーディネーターの喜多明人さん(早稲田大学教授)は、もともと青少年健全育成にかぶさるように出してきた子どもの権利条例だということを考えれば、せめぎ合いはおきるものだ。最近、健全育成の立場の人たちも行き詰って子どもの権利に関心示しだしている。内容はともかくこれを契機に本物に近づけていこう、というような前向きな発言を得て、めげずに、気長に取り組まなければと会場を後にした。
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